Acasis TBU405Pro M1 レビュー

Thunderbolt4対応のSSDエンクロージャが現実的な値段になり、ここらで一つ購入してみようということで「Acasis TBU405Pro M1」をポチりましたのでレビューを。

全身アルミ製、静穏ファン付で冷却も万全

エンクロージャは全体がアルミで作成されており、ON/OFF可能な静音ファンでさらに冷却性能を向上させることができます。筆者が1, 2時間使ってみたところ、ファンはOFFのままでもそこまで熱くならず、十分冷却されているように思えます。この辺は使用するSSD次第なところもあるかもしれません。

冷却性能は高い。ファンも不要であればOFFに出来る。

ケーブルは独立しているため、別途長めのケーブルを使用するといった事も可能です。もちろん標準でThunderbolt4対応のケーブルが1本付属していますので心配ありません。

FANのON/OFFはスイッチで行います。ON/OFF状態はケーブルを抜いても記憶しているようです。

ケーブル差込口とFANのON/OFFスイッチ

Thunderbolt 3, 4, USB 4 すべてに対応

Intel JHL7440 Thunderbolt と REALTEK RTL9210B のデュアル構成にして現状のThunderbolt/USB規格にすべて対応するという力業(?)構成をとっています。互換性の高さが特徴的です。

早速手持ちの機器で速度計測など行ってみました。使用したSSDは「Acer Predator GM7-2TB」で、読み込みは最大「7200 MB/s」、書き込みは最大「6300 MB/s」となっており、Thunderbolt4の40Gbpsをはるかに超える速度を叩き出せるSSDとなっています。

特にヒートシンクなどは追加せず、買ったままの状態で取り付けしました。これで冷えるのがちょっと不思議です(笑)

買った状態そのままで取り付け

デスクトップPC (ASUS Z790 ProArt)

筆者のメインPCとなるデスクトップPCはマザーボードに「ASUS Z790 ProArt」を使用しており、こちらはThunderbotl4フル対応となっています。計測結果は以下。

シーケンシャルライトが微妙に出ないがランダムアクセスは優秀

読み込みは「3100 MB/s」、書き込みは最大「2400 MB/s」程度出ています。

ちなみにWindowsで外付けSSDを使用する際は書き込みキャッシュを有効にする必要があります。これをやらないと書き込みがめちゃくちゃ遅くなります (500MB/sとか・・・)

コントロールパネル -> デバイス マネージャー ->ディスク ドライブ -> 対象のSSDを右クリックし、「ポリシー」タブから設定を変更します。

ノートPCその1 (Acer Nitro 5 AN515-58-N76Z46/6)

先日購入したUSB4対応(サイト上はThunderbolt4って書いてありますが・・・)のノートPCとなります。計測結果は以下。

シーケンシャルライトが一番早かった。何故・・・。

なぜかシーケンシャルライトはデスクトップより早いです。ランダムアクセスはいまいちな感じですが、格安ゲーミングノートでこれだけ速度が出るのはちょっと驚きです。前述の書き込みキャッシュ有効化も忘れずに。

ノートPCその2 (Apple Macbook Air M3)

最後にThunderbolt3に対応した「Apple Macbook Air M3」になります。計測結果は以下。

内臓のSSDに近い数値が出ており、十分に早い

こちらもシーケンシャル系はデスクトップより若干良い数字が出ています。ただWindowsとは使用しているツールが微妙に異なる点はご留意ください。

内臓のSSDに近い数値が出ていますので、本体SSDが異常に高い(2TBで120,000円!) Macbookの拡張としてはかなり有用かと思います。

Thunderbolt3, 4 / USB4 対応機器を所持しているなら一台持っておく価値あり

というわけで、「Acasis TBU405Pro M1」のレビューでした。外付けドライブとしてはとんでもない速度が出ています。熱も控えめで非常に優れたエンクロージャと言えるのではないでしょうか。

Minisforum UM560 レビュー

8年ほど使用したサーバをぼちぼち置き換えようという事で、省電力なデスクトップPCを組もうかなと思っていた矢先、Minisforum「UM560」という良い感じ小型PCが発売されたので速攻購入しました。カスタマイズは「メモリ 16GB」「SSD 512GB」となります。ベアボーンにするとOSが付かない割に値引きがそこまで大きくないので、この組み合わせが一番お得なのではないでしょうか。

Minisforum UM560

給電がUSB-C PD (Power Delivery)

UM560最大の特徴と言えば、電源の供給がUSB-C PD (Power Delivery)である事でしょう。いわゆる省電力ノートPCでは当たり前ではありますが、デスクトップPCでこの給電方式はありそうでなかったポイントです。

65WのGaN電源アダプターが付属していますが、非常に小さく取り回しが良いです。その気になればモバイルバッテリーでも駆動可能でしょう。

付属の電源アダプタがとにかく小さい

拡張性も十分

小型PCという事で気になる拡張性ですが、なかなか充実しています。前面にはヘッドホン端子とUSB-C x 2 (うち一つはディスプレイ出力専用) が実装されています。ディスプレイ出力専用という点が液タブを使用する方にとっては気になる点かもしれません(データと映像を1本でやり取り出来ない)。

前面の端子群

背面は給電用のUSB-C PD (ディスプレイ出力兼)、2.5G LAN、USB3 x 2、HDMI x 2、USB2 x 2があります。LANが2.5Gなのはサーバ用途としては嬉しいところです。

背面の端子群

また無線系としては「無線LAN (WiFi6)」「Bluetooth (LMP 5.2 (0xb))」が実装されており、2022年8月時点では最新に近いバージョンとなります。

AMD Ryzen 5 5625U は十分にパワフル

筆者はサーバ用途で購入したので性能はそこまで追求していませんでしたが、購入時にWindow11がプリインストールされていましたので試しに使用してみたところ、4K環境でも非常にサクサク動作してました。youtubeで4K動画などの再生も試してみましたが余裕をもって再生出来ています。

Windows11がプリインストール

参考までにこれまで使用していたサーバに載っていたCPU「intel Core i3 4130T」と比較してみました。(参考 : AMD Ryzen 5 5625U vs Intel Core i3-4130T @ 2.90GHz [cpubenchmark.net] by PassMark Software)

シングルスレッドで2倍弱、マルチスレッドで5倍弱の性能、それでいて消費電力は半分以下になっています。9年前のCPUと比べるのも酷ではありますが、時代の流れを感じます。

省電力タイプだが性能は高い

カスタマイズは若干難ありか

本PCは内部に2.5インチのストレージを増設することが可能です。サーバ内のファイル置き場として使用するため増設を試みました。

まずは本体底のねじを外し、蓋を開けてみます。M.2 SSD (intel SSD 660p) とメモリ(Kingston CBD32D4S2S1MF-8) 2枚が見えます。

メモリとM.2 SSDが装着されている

で、取り外した蓋の裏側に2.5インチのSSDを取り付け可能なのですが、ここで一つ問題が。

蓋の裏に2.5インチ SSDを取り付け可能だが・・・

2.5インチSSDを取り付けた状態で蓋を閉めようとすると、M.2 SSDに装着されているヒートシンクと干渉しきっちり閉まりません・・・。使用した2.5インチSSDは「Crucial MX500」とド定番のSSDなのですが・・・。

蓋がきっちり閉まらない・・・

仕方ないのでM.2 SSDをヒートシンク無しでも発熱の少ない「Crucial P2」に差し替える事にしました。「intel 660p」でも多分大丈夫だとは思いますが、Windows11プリインストールされており、メインPCトラブルの際に臨時で使えそうなのでこちらは残すことにしました。

Ubuntuの導入は驚くほどすんなり

Ubuntu 22.04 LTS をインストールしてみましたが、有線LAN/無線LAN/Bluetooth等はインストール直後にしっかり認識しており、追加のドライバインストールを行うことなく使用出来ました。これはうれしい誤算です。発売直後のPCにUbuntuを入れるとLANドライバが無くてネットワークが使えない、なんてのは結構ありますので・・・。4K表示もOKですし音楽再生も問題ありません。

追加のドライバ不要でしっかり動作

Docker入れて旧サーバからWordpress等をお引越し、無事今ご覧になっている本Webサーバが稼働しております。

というわけで「Minisforum UM560」のレビューでした。小型で性能も高く、消費電力低い、取り回しも良いと今のところいいこと尽くめではありますが、ストレージの増設トラブル、また電源やファンの品質については若干不安が残るところではあります。以前のサーバは8年間動き続けていましたので、果たして同じ年数動き続ける事が出来るか、ひとまず様子見と行きます。

Minisforum UM560 製品ページ

HORI Fighting Stick α (PS4/5) レビュー

既に「HORI Real Arcade Pro EX」「Gamesir Arcade Fightstick C2」と2つもアケコンを所持しているのですが、つい先日発売された「HORI Fighting Stick α (PS4/5)」がどうにも気になってしまい、ポチってしまいましたのでレビューを。

「HORI Fighting Stick α (PS4/5)」

安定感は問題無いが、若干剛性不足

重量は2.7kgとここ最近のアケコンの中では少し軽めではありますが、本体底にある滑り止めも併せて、安定感は十分と思います。足の上にのせて使う方でも問題ないでしょう。

十分に重く、滑り止め付きで安定化は問題なし

ただ、このアケコンはアタッシュケースのように本体をパカっと開くことが出来るのですが、そのギミックのせいか本体両サイドが微妙に反り上がっています。ロック部分が本体真ん中にあり、両サイドは浮いている状態なのでそれが原因かと。もちろん、プレイに影響が出るようなことはありませんが。

真ん中から両サイドにかけて微妙に反り上がっている

PS4/PS5/PCの切り替えが可能

筆者はPS4/PS5を持っておりませんので試す事は出来ませんが、本体右上にPS4/PS5/PCを切り替えるスイッチが付いており、「Gamesir Arcade Fightstick C2」 のようにPS4利用時に純正コントローラーを別途接続する必要はないようです。PCについてはXinputのデバイスとして認識されます。DirectInputには対応していませんので古いゲームをプレイする場合には注意が必要です。

PS4/PS5/PC で切り替え可能

配線を変更する事なくボタン配置を変更可能

本製品は本体を開けてボタンの配線を変更する事が可能ですが、公式のボタン配置変更アプリ「HORI Device Manager」を利用することで、物理的な配線はそのままに、仮想的に好みのボタン配置に変更する事が出来ます。

以下はデフォルトのボタン配置ですが、筆者の手は 「HORI Real Arcade Pro EX」 の配置に慣れ過ぎてもうどうしようもないので、配置を変更する必要があります><

デフォルトの配置

「HORI Device Manager」 でボタン配置を変更します。「HORI Real Arcade Pro EX」と同じ配置に変更しました。「HORI Real Arcade Pro EX」 には無いL3/R3(LSB/RSB)があるのはやはり便利。

HORI Real Arcade Pro EX」 の配置に変更

プロファイルは4種類保存でき、本体左上にある「FUNCTION」ボタンを押しながらスティックの上下を入力する事で瞬時に切り替えが可能です。

FUNCTIONボタンを押しながらスティック上下で切り替えが可能

LEDの色で現在のプロファイルが確認出来るため混乱することも無いかと思います。

LEDの色からプロファイルを判別可能

筆者は格闘ゲームを良くプレイしますが、いわゆるトレーニングモードにおいて、リスタートや入力の記録/再生を行うボタンがL3/R3といったちょっと遠い箇所に配置されている事が多々ありました。この切り替え機能を使用することでトレーニングモードの間だけL3/R3を手元に配置、といった事が可能になります。

スティックとボタンは三和派には少し厳しい?

アケコンのスティックやボタンと言えば三和が有名かと思いますし、筆者もこれまでずっと三和のパーツでプレイしていきましたが、「FIghting Stick α」はHORIの「HAYABUSA」と呼ばれるパーツが使用されており、筆者にはイマイチ合いませんでした。スティックは斜めが微妙に入りづらく、また特にボタンは厚みが抑えられており、押した時の手ごたえが感じられないのです。

というわけで、恒例の三和パーツに差し替えてみました。痛い出費ですが・・・。配線の色と対応するボタンの図が張られていますので繋ぎ変え自体は簡単です。

スティックとボタンを三和製に総入れ替え

ついでにアートワークも差し替えてみました。アートワークは「アケ魂」さんの所でオリジナルの画像から作成してくれます。「Character Creator 4」で作成したオリジナルキャラクターを素材に、「Affinity Photo」でPDFを作成して依頼しました。自力で作るのであればHORIからテンプレートをダウンロードしてA3対応のプリンタで印刷する事でも作成できますが、ボタン部分を丸くカットする等意外と敷居は高いかと思います。

ボタン配置については色々悩んだのですが、アートワークに書き込むのではなくシールを張ることにしました。(後でもし配置変えたくなった際に張り直しだけで済むため)。見栄えはイマイチになりますがまぁこれで良かったかなと思ってます。

アートワークを変えると雰囲気がガラっと変わる

気になる入力遅延は・・・全く感じず

最後になりますが・・・「HORI Real Arcade Pro EX」 の時点でもほとんど遅延は無い印象でしたが、「Fighting Stick α」についても同様に遅延は全く感じません。ボタン配置をソフトウェアで変更できるという事で若干心配していましたが杞憂となりました。ただ筆者はPCでしか使用していない為、PS4/PS5については何とも言えませんが・・・。

というわけで 「Fighting Stick α」 のレビューは以上となります。スティックとボタンについては好みが分かれるところですが、ボタン配置を簡単に変更出来る機能は一度使うともう他を使う気にならないほど便利です。遅延についても優秀かと思いますので、これからアケコンを購入する方は定番となるのではないでしょうか。

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