Minisforum UM560 レビュー

8年ほど使用したサーバをぼちぼち置き換えようという事で、省電力なデスクトップPCを組もうかなと思っていた矢先、Minisforum「UM560」という良い感じ小型PCが発売されたので速攻購入しました。カスタマイズは「メモリ 16GB」「SSD 512GB」となります。ベアボーンにするとOSが付かない割に値引きがそこまで大きくないので、この組み合わせが一番お得なのではないでしょうか。

Minisforum UM560

給電がUSB-C PD (Power Delivery)

UM560最大の特徴と言えば、電源の供給がUSB-C PD (Power Delivery)である事でしょう。いわゆる省電力ノートPCでは当たり前ではありますが、デスクトップPCでこの給電方式はありそうでなかったポイントです。

65WのGaN電源アダプターが付属していますが、非常に小さく取り回しが良いです。その気になればモバイルバッテリーでも駆動可能でしょう。

付属の電源アダプタがとにかく小さい

拡張性も十分

小型PCという事で気になる拡張性ですが、なかなか充実しています。前面にはヘッドホン端子とUSB-C x 2 (うち一つはディスプレイ出力専用) が実装されています。ディスプレイ出力専用という点が液タブを使用する方にとっては気になる点かもしれません(データと映像を1本でやり取り出来ない)。

前面の端子群

背面は給電用のUSB-C PD (ディスプレイ出力兼)、2.5G LAN、USB3 x 2、HDMI x 2、USB2 x 2があります。LANが2.5Gなのはサーバ用途としては嬉しいところです。

背面の端子群

また無線系としては「無線LAN (WiFi6)」「Bluetooth (LMP 5.2 (0xb))」が実装されており、2022年8月時点では最新に近いバージョンとなります。

AMD Ryzen 5 5625U は十分にパワフル

筆者はサーバ用途で購入したので性能はそこまで追求していませんでしたが、購入時にWindow11がプリインストールされていましたので試しに使用してみたところ、4K環境でも非常にサクサク動作してました。youtubeで4K動画などの再生も試してみましたが余裕をもって再生出来ています。

Windows11がプリインストール

参考までにこれまで使用していたサーバに載っていたCPU「intel Core i3 4130T」と比較してみました。(参考 : AMD Ryzen 5 5625U vs Intel Core i3-4130T @ 2.90GHz [cpubenchmark.net] by PassMark Software)

シングルスレッドで2倍弱、マルチスレッドで5倍弱の性能、それでいて消費電力は半分以下になっています。9年前のCPUと比べるのも酷ではありますが、時代の流れを感じます。

省電力タイプだが性能は高い

カスタマイズは若干難ありか

本PCは内部に2.5インチのストレージを増設することが可能です。サーバ内のファイル置き場として使用するため増設を試みました。

まずは本体底のねじを外し、蓋を開けてみます。M.2 SSD (intel SSD 660p) とメモリ(Kingston CBD32D4S2S1MF-8) 2枚が見えます。

メモリとM.2 SSDが装着されている

で、取り外した蓋の裏側に2.5インチのSSDを取り付け可能なのですが、ここで一つ問題が。

蓋の裏に2.5インチ SSDを取り付け可能だが・・・

2.5インチSSDを取り付けた状態で蓋を閉めようとすると、M.2 SSDに装着されているヒートシンクと干渉しきっちり閉まりません・・・。使用した2.5インチSSDは「Crucial MX500」とド定番のSSDなのですが・・・。

蓋がきっちり閉まらない・・・

仕方ないのでM.2 SSDをヒートシンク無しでも発熱の少ない「Crucial P2」に差し替える事にしました。「intel 660p」でも多分大丈夫だとは思いますが、Windows11プリインストールされており、メインPCトラブルの際に臨時で使えそうなのでこちらは残すことにしました。

Ubuntuの導入は驚くほどすんなり

Ubuntu 22.04 LTS をインストールしてみましたが、有線LAN/無線LAN/Bluetooth等はインストール直後にしっかり認識しており、追加のドライバインストールを行うことなく使用出来ました。これはうれしい誤算です。発売直後のPCにUbuntuを入れるとLANドライバが無くてネットワークが使えない、なんてのは結構ありますので・・・。4K表示もOKですし音楽再生も問題ありません。

追加のドライバ不要でしっかり動作

Docker入れて旧サーバからWordpress等をお引越し、無事今ご覧になっている本Webサーバが稼働しております。

というわけで「Minisforum UM560」のレビューでした。小型で性能も高く、消費電力低い、取り回しも良いと今のところいいこと尽くめではありますが、ストレージの増設トラブル、また電源やファンの品質については若干不安が残るところではあります。以前のサーバは8年間動き続けていましたので、果たして同じ年数動き続ける事が出来るか、ひとまず様子見と行きます。

Minisforum UM560 製品ページ

マルチOS対応メカニカルキーボード「Keychron k8 (JIS配列)」

「M1 Macbook Air」でのプログラミング作業が増えてきたのでMac用のメカニカルキーボードを物色していたところ、日本語配列で良い感じのキーボードが見つかりましたのでレビューしてみます。

Keychron k8

Mac用のキーボードと言えばApple純正の「Magic Keyboard」が定番ですが、どうにもキーストロークが浅く、また十字キーも非常に押しにくいため筆者にはとても耐えられないものでした。

Mac用のメカニカルキーボードがとにかく少ない!

Mac用のメカニカルキーボードというのが非常に種類が少なく、さらにJIS配列まで求めるともう数種類しかないんじゃないかというレベルです。なので選択肢は限られてはいましたが・・・。

ふと見つかったのが「Keychron」というメーカーのメカニカルキーボード「k8」でした。赤軸/茶軸/青軸から選択することができ、十字キーも独立したタイプ、さらにJIS配列モデルが用意されています。Windows/Mac両対応で有線/Bluetooth接続に対応と至れり尽くせりな内容。これは行けると思いポチっと行ってみました。

Windows/Macどちらでも全く違和感ないキー配列

下記は現在Windowsで使用している「FILCO Majestouch 日本語108キーボード・かなあり・黒」ですが、見比べてみるとテンキーを除いた物理的なキー配置がほとんど同じである事が分かるかと思います。

キー配置、サイズ感まで非常に近い

本製品にはWindowsとMacでキーのラベルが異なる箇所に関して、交換可能なキートップが付属しています。筆者はWindows歴が非常に長く、Mac歴が浅い、という状態ですので、キーのラベルはMacにして使う事にしました。こういった使い方の際、キーの配置がこれまでのWindowsキーボート同様というのが非常に助かります。

Windows/Macの切り替えは専用のスイッチで行う

本製品ではWindows/Macの対応を専用のスイッチにより実現しています。例えばWindowsでは「半角/全角」キーがありますが、Macにはありません。このような差を切り替え機能により吸収しています。

本体左サイドにWindows/Mac切り替えスイッチ

慣れれば手探りだけで切り替える事が出来ますので面倒に感じる事もありません。

接続方式は有線/Bluetooth3台

Windows/Macとの接続方式としてはUSB-Cケーブルによる有線接続、およびBluetoothによる無線接続(3台まで)が用意されています。USB接続があるためBIOSの操作にも対応できますね。またゲーム等のシビアな入力を必要とする際にも有線がおすすめです。

筆者はMacとの接続はBluetoothにしています。Macbook Air自体にも当然キーボードが付いていますのでBIOS操作等が必要であればそちらでやればOKですね。また3台までペアリングできますのでiPadも本キーボードで入力できるように設定しました。またBluetoothのバージョンは5.1で、接続安定性、反応速度共に非常に良好です。正直もっと遅延とかあると思ってましたがここもうれしい誤算です。

赤軸はCherry製ではないが良好な打ち心地

これまで使用していた 「FILCO Majestouch」はCherry製の茶軸でしたが、少しカチャカチャ音が気になっていましたので今回静かと言われる赤軸モデルを選んでみました。Cherry製ではなくGateron製のようですが、これが予想外に打ち心地が良く感じました。逆に音はそこまで静かな感じはしませんでしたが・・・。耳につかない角の取れたマイルドな音ですので、周りの迷惑感は減っているかと思います。

静音性に優れているといわれる赤軸互換スイッチ

ちなみに左シフトキー、スペースキー、エンターキーだけ押し心地が異なりますが、これはスタビライザーが装着されている為です。これ、知らない人は不良品とか思ってしまうかもしれないですね・・・。説明書に書いた方が良いかと思いました。

大型のキーは押下圧拡散の為にスタビライザーが装着されている

キーボードの角度は3段階

キーボードの角度付けは3段階で、下記のようなゴム足タイプで調整できます。見辛いかもしれませんが「なし、小型(内側の足)、大型(外側の足)」で調整できます。もう少し角度が付いても良かったかなとは思います。

角度調整は3段階

キーボード本体に高さがあり、パームレスト必須

唯一不満というか気になった点は全体的なキーボード自体の高さです。非常に高く設計されている為、長時間使用する場合はパームレストが無いと腱鞘炎になりかねません。まぁメカニカルキーボードはどの製品もそれなりに高さはあるので仕方ないと言えば仕方ない点ですね。



「Edius X Pro」で「H.265 ソフトウェアエンコード」をテスト

Edius X Pro

Edius X Pro」の最新版「Ver.10.30b8244」がリリースされ、リリースノート見たところさりげなく「H.265/HEVC ソフトウェアエンコーダーが利用可能」とありました。

発売してからずいぶん経ちましたが、これでようやく「H.264 / H.265」共に「CPU / QSV(Quick Sync Video) / NVENC (Nvidia Encoder)」すべて使用可能となりました。Ryzen環境にてNvidia製のGPUを積んでなくてもエンコード可能となったのは一安心といった所でしょうか。

Intel環境にて「H.265/HEVC」のエンコーダを選ぶと「H.264/AVC」と同様、「ハードウェアエンコードを使用する」のチェックボックスが表示されるようになりました。
※Ryzen環境では同チェックボックスは表示されません

H.265でもハードウェアエンコードの使用有無が選択可能となった

前回はエンコード中の進捗ゲージ「0%~100%」をストップウォッチで測っていましたが、今回は「GV Job Monitor」の「開始日時」「終了日時」の差を取る事としました。実際のエンコード時間以外にファイルの準備時間やエンコード後の保存処理等も含まれているかと思いますが、体感としてはこちらがより近いかと思います。

「終了日時」-「開始日時」の秒数で計測

これまでの結果も改めて取り直してみました。元動画も前回同様、「Microsoft Flight Simulator」を「4k 60p 150Mbps」でキャプチャしたものを使用しました。

まずはH.264から。

H.264のエンコード結果

前回の結果と比べるとかなり遅いですが「実際に待たされている時間」となっています。相変わらずQSVが早いです。CPUでもそこまでストレスは感じないかと思います。NVENCが思ったより伸びないですね・・・。

続いてH.265。

H.265のエンコード結果

NVENC及びQSVがかなり優れているのが分かります。CPUは遅すぎて正直使用する気になりません。Ryzenかつ Nvidia GPUを積んでいない環境で仕方なく選ぶ、ってとこでしょうか・・・。

というわけでほぼ最終形(?)となった「Edius X Pro」での各種エンコード結果でした。最近は他社からも動画編集ソフトは様々リリースされていますので、もはや「Edius」に拘る必要も無いかもしれませんが、「Edius」を使用するのであればやはり「Intel + Nvidia」というのは変わらなそうです。

GIGABYTE M32U レビュー

GIGABYTE M32U

画質は・・・普通?

同じ4Kという事もあり、画質をウリにしていた「EV3237」や「49Z720X」との違いについては正直分かりませんでした。十分綺麗ですし、すべてIPSなので視野角といった部分も十分かと思います。発色は「49Z720X」の方が好み・・・ですかね。ドット抜けが無かったのは一安心(筆者は過去10台近く液晶買っていますが未だドット抜け0が続いております)

144Hzのヌルヌル感!

「EV3237」との大きな違いといえばやはりこのリフレッシュレート「144Hz」かと思います。マウスの動きからしてヌルヌルしてますし、テキストをスクロールした際の目の疲れが全然違います。ゲームは・・・RTX3080をもってしてもなかなか難しいですね><少し古いゲームであれば出せないことも無いですが。

4Kプレイでの遅延がめちゃくちゃ少ない!

「EV3237」の遅延は論外として・・・「49Z720X」も遅延が少ないテレビとして有名でしたが、「M32U」はさらに遅延が抑えられています。格闘ゲームをプレイするとその差がはっきりとわかります。これまでよりもコマンドを「遅く」入力しないとジャスト入力系のコンボが繋がらないというのはなかなか驚きでした。「49Z720X」も「1920×1080 120Hz」であれば十分早いですけど。ただこの点についてはこれまで設定できなかったNVIDIAの低遅延モード「ウルトラ」が有効となった事も影響しているかもしれません。

G-SYNC互換モードあり
低遅延モード「ウルトラ」が利用可能に

4K表示時の「49Z720X」との遅延差を確認するため、両モニタで同時に「LCD Delay Checker」を表示させてみたところ、1.5フレーム (25ms) 程「M32U」の方が早いという結果に・・・。この差は格闘ゲームでフレームを考えてる人なら重要さが分かるかと思います。

「M32U」の方が数字が大きい = 遅延が少ない

スピーカーは・・・そんなものは無かった

一応、内臓のスピーカーが付いていますが音はお察し・・・。ヘッドホン端子があるのでそこから外出しする事をお勧めします。オーディオインターフェースがあるならそちらから出す方が良いかと思います。

画質等の調整は「OSD Sidekick」

画質調整は本体の裏の十字キーを使用しても行えますが、GIGABYTEが公開しているツール「OSD Sidekick」を使用することでWindows上からマウスを使用して調整が可能です。かなり設定項目が多いのでこのツールでやらないと結構しんどい気がします。ちなみにファームウェアのアップデートは本ツールから行うことになりますのでインストールはほぼ必須です。

かなり細かく設定可能。マウスで操作できるのは楽

また、稀にUSBケーブルが接続されていない的なエラーが出る事がありました。何度繋ぎなおしても認識せず・・・。いろいろ試した結果、M32Uの電源ケーブルを一度抜き差しすると治りました。M32U内部のソフトウェアがクラッシュしているんですかね・・・。

PCやスマートフォンとキーボードやマウスを共有できる「KVM」

本モニターのユニークな機能がこの「KVM」で、例えば

  • 本モニタのUSB3.0端子に「マウス」と「キーボード」を接続
  • 本モニタのUSB3.0-B端子と「Windows PC」を接続
  • 本モニタのUSB-C端子と「Macbook Air」を接続

と繋いだ場合に、「マウス」と「キーボード」の接続先を「Windows PC」と「Macbook Air」で切り替える事が可能となります。まぁWindows用のキーボードをMacに入れても正直混乱するだけで意味無かったですが、アイデア次第でいろいろやれるかもしれません。ただ本機能はまだ不安定なところがあるようで(M32Uのファームウェアは最新の「F6」を使用)、例えば「Macbook Air」を使用中にケーブルを抜くと画面は「Windows PC」に切り替わりますが「マウス」と「キーボード」が動かない状態になったり・・・。この辺はファームウェアアップデートに期待でしょうか。

なんかTypeC側が表示無効になってますが・・・使えてます
本体裏にボタン。2つしかないので手探りでなんとなくわかる

DisplayPort 1.4(DSC)とHDMI 2.1の違いは?

「4K 144Hz」をロスレスでフル転送するには現在の「DisplayPort 1.4」では帯域が不足しています。そこでデータの圧縮を行う「DSC」という技術が使用されていますが、当然「圧縮」という事で画質の劣化が「人間にはわからないレベル」で発生しているようです。実際じっくり見比べてみましたが・・・全然分からないですね^^;後は当然追加の処理が行われているので遅延が気になるところですが、こちらもさっぱり分かりませんでした。仮にあったとしても1msも無いと思われます。おそらくマイクロ秒レベル!?

「4K 144Hz」を出せるスペックのPCがあれば超オススメ

結局これに尽きるのですが、2021年時点で「4K 144Hz」の実力を発揮するには「RTX3080」でも厳しいものがあります。ただ、通常の作業においても高リフレッシュレートの恩恵は十分に受けられます。またゲームプレイ時の遅延の少なさは特筆すべきと言えます。将来にわたって長く使用出来るモニタとなるのではないでしょうか。出始めという事でファームウェアの不安定さはありますが、アップデート機能があるので改善はされていくかと。

補足 : 動作確認に使用したケーブル

付属のケーブルはいずれも短く(2mも無い)、PCを少し話している筆者の環境では全く届かなかったのでケーブルは他社製のモノを使用しております。


「Edius X Pro」で「h.264 NVENC」をテスト

記事とは関係ないですが横浜を飛んでみました
エクスポーターに「H.264/AVC (NVIDIA)」が追加

で、結果ですが・・・ん~思ったより遅い・・・気がします。QSVの方が早いのはこ如何に?一応グラフィックボードはRTX3080なので性能的にはそこそこのハズなんですがちょっと残念な結果です。その他は前回とほぼ変わらずといった所です。

これならQSVを使うかな・・・という結果に

H.265も再度テストしてみました。こちらは前回より微妙に早くなってました。RTX 3080は実時間でエンコードできています。

こちらは普通にRTXを使った方がよい結果に

一般的には「h.265」の方が「h.264」よりもエンコードに時間がかかる認識ですが、意外にもRTXを用いた結果は「h.265」の方が早く終わる結果となりました。まだ最適化等出来ていないのでしょうか?

ともあれ、これでnVidiaのグラフィックボードがあればRyzenでも不自由しないレベルにはなったのではないでしょうか?

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M1 MacBook Air (2020) + Thunderbolt3 ドック「ORICO TB3-S1」

筆者は俗にいうApple信者ではありませんが、iPhone、iPad、Apple Watch、MacBook Proを所有していると言うとほぼ間違いなく信者扱いされます。自覚のないヤバい信者ということなのでしょうか・・・。

さて、いざ使い始めると早くも致命的な事に気が付きます(ウソです、買う前から知ってました)。拡張端子が「Thunderbolt3(USB-C)」2系統しかありません。これではACアダプタと外部モニタ繋ぐだけで埋まってしまいます。必然的に、ドッキングステーション等の拡張機材が必要となってきます。というわけで・・・。

ORICO Thunderbolt 3 Aluminum Alloy Docking Station (TB3-S1)

ORICO Thunderbolt 3 Aluminum Alloy Docking Station (TB3-S1)

主な仕様は下記の通りです。

  • Power Delivery 60W (ACアダプタ接続)
  • Displayport (8K/60hz) 出力
  • Gigabit Ethernet
  • SD4.0 UHS-II カードスロット
  • USB3.2 Gen1 Type-A x 1
  • USB3.2 Gen2 Type-A x 2
  • USB3.2 Gen2 Type-C x 1
  • Thunderbolt3 (デイジーチェーン用) x 1

・・・てんこ盛りですね。スペック的にはこれ1台繋げばまず困ることは無いかと思います。充電しながら外部モニタ接続できてストレージも拡張できます。またこのドック自体にもデイジーチェーン用のThunderbot3端子があるのでここからさらに拡張が可能です。

SDカード、LAN端子、各種USB端子、DisplayPort端子とてんこ盛り
ACアダプタ端子、PCとの接続用TB3端子、デイジーチェン用TB3端子を備える

ACアダプタ必須のため、持ち運びには不向き

本機はPower Deliveryに対応しており、60Wまでの電力を供給出来ます。またセルフパワー対応ですので消費電力の大きい接続機器にも対応出来ます。が、その分ACアダプタが巨大で持ち運びにはとても向かないかと思われます^^;

でけぇなオイ

映像出力は4K/60Hz対応。変換アダプタでHDMI出力も可能

さすがに8Kのモニタは所有しておりませんので「4K 60Hz」が表示できるか?という観点で映像出力の対応具合をチェックしてみました。使用したモニタは「EIZO EV3237 (DisplayPort)」と「東芝 REGZA Z720X (HDMI)」となります。

下記はDisplayPortから出力したものです。

いずれも4K/60Hz表示自体はOKでした。ただ、Z720XのHDRはMac側が認識せず、表示出来ませんでした。Windowsでは認識したのでMac側に何か問題があるのかもしれません。

次はThunderbolt3 (デイジーチェーン用) から出力したものです。

今回唯一HDR対応を検出できた「Anker PowerExpand+ USB-C & HDMI 変換アダプター」
さすがAnkerと言うべきか、2000円でしっかりHDRに対応してます

Thunderbolt3、USB3.2 Gen.x の速度も十分

「Thunderbolt3 (デイジーチェーン用)」での速度。「USB 3.2 Gen2」もほぼ同じ。
「USB 3.2 Gen1」 では20%ほど速度が低下

またRMEのオーディオインターフェース「Babyface」も既にドライバがリリースされており、「ミュージック」アプリにて再生OKでした。

SDカード、LANも問題なし

SDカードは手元に高速のものが無かったので実力はわかりませんが、特に遅いと感じる事はありません。LANも同等で通信跡切れ等は発生しませんでした。

これ一台あればOK!

この手のドッキングステーションは相性が出やすいようで、下手したら全く動かないなんて事もあり得るようです。そんな中でCPUアーキテクチャまで変わったM1 Macでここまでしっかり動くのはなかなか優秀ではないかと思います。持ち運びには厳しいですが自宅でどっしり構えて作業する方には最適ではないでしょうか。

Gamesir Arcade Fightstick C2 レビュー

これが予想外(?)によかったのでレビューしてみようかと思います。

重力感があり安定したつくり

いわゆるガチな人向けのアーケードスティックでは、激しい操作に対する安定感が非常に重要になります。重さとしては「Real Arcade Pro EX」よりもさらに重く、金属製の筐体で非常に安定しています。ゴツめのゴム足も付いておりプレイ中にズレるような事はありませんでした。

レバーとボタンは三和電子製なのでゲームセンターの筐体と同じです。
こちらも激しい操作に十分耐えられる耐久性を持っています。

レバーガイドは四角タイプで斜めがしっかり入り逆に上下左右が少しあいまいになります。まぁこれもゲームセンターで慣れている方には違和感無いかと。

重さ、広さともに問題なし

ボタン配置が気に入らない・・・なら繋ぎ変えればいいじゃない

長年使ってきた「Real Arcade Pro EX」のボタン配置が体に染みついてしまい、「Arcade Fightstick C2」そのままのボタン配置ではどうもしっくりきませんでした。が、心配はご無用、ボタンの配線を繋ぎ変えてしまえばOKです。

ABXYは良いとして、RBやLB位置がかなり気になる・・・

本体後面にカバーがあり、中にUSBケーブルと分解用のドライバー(珍しい6角)が同梱されています。これはもう分解しろと言わんばかりの準備の良さです。

メーカーが公式に分解しろと言わんばかりの準備の良さ

分解するとご丁寧に配線の色とボタンの対応図が貼り付けられています。細かいところに気が利いてます。で、配置を「Real Arcade Pro EX」同様に繋ぎ変え。これで違和感なくプレイできるようになりました。

配線表は非常にありがたい

レバーとボタン以外のパーツはちと安っぽい

あまり使用する機会がないのでそれほど気にはなりませんが、三和製のレバーとボタンに比べると、それ以外のボタンがなんとも安っぽいです。パコパコといった音がします・・・。でもL3やR3が使えるのはうれしいところ。

写真だけでなんとなく押し心地が想像つくかと思います

遅延はPCで使用する限りは「Real Arcade Pro EX」との差は無い

Amazonの書き込みで気になっていたのが「入力遅延」ですが、PCで使用する限り遅延は無いように思えます。

PS4やXBoxOneでは本物を同スティックに繋げて認証を回避する仕組みがあり、それが原因で遅延しているのでは?という他サイトの情報もありましたので、そちらで使用する予定の方は気にした方がよさそうです。

「Real Arcade Pro EX」と両方接続し、格ゲーで攻撃ボタンを同時に押したり等試してみましたが、タイミングのずれは一切ありませんでしたので少なくとも「Real Arcade Pro EX」とは同等といえます。

おまけ 復活した「Real Arcade Pro EX」

ボタン、レバー、さらに天板ネジも交換し、新品に見えなくもない?

重要なパーツは三和製で固められており、本体の安定性も十分、カスタマイズ性も高く、PCで使用する限りは遅延も無し、おまけに値段もお手頃という事で、用途さえハッキリしていればかなりお買い得なのではないでしょうか。

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Edius X Pro にバージョンアップしてみた

UIや使用感は「Edius 9 Pro」を踏襲

UIは色合いが暗くなり、視認性が増しました。各種アイコン等の配置は基本「Edius 9 Pro」と変わりませんのでこれまで「Edius 9 Pro」を使用していた方は違和感なく移行出来ます。

「Edius 9 Pro」経験者なら違和感なく移行可能

ドラフトプレビューモードが快適

「Edius X Pro」で新たに追加された新機能「ドラフトプレビューモード」。これは4k動画等負荷の高い動画ファイルをプレビューする際、表示解像度を落として表示することで負荷を下げる機能ですが、これがかなり効果的です。

解像度は「Full」「1/2」「1/4」「1/8」「1/16」の5段階で設定でき、値が小さくになるほどCPU負荷が軽減します。下記は「4k 60p 150Mbps」の「h.264」ファイルをプレビュー再生した際のCPU使用率となります。

「Full」表示時のCPU使用率は「46%」
「1/2」表示時のCPU使用率は「16%」
「1/4」表示時のCPU使用率は「11%」

筆者の環境ですと4kモニタの右上1/4程度の領域にプレビューを表示する構成ですので、「1/2」が画質と負荷のバランス的に良さそうです。「1/4」は画質の割にはあまり負荷が下がりませんでした。

「Quick Sync Video」対応CPUであれば「ハードウェアデコードを使用する」設定を利用可能

「HEVC」欄にも同様の設定がありますが、こちらはON/OFF切り替えても効果が確認出来ませんでした。h.265再生時に効くのかなと思いましたが再生した感じ差はありませんでした。

「h.265」のエンコード時、nVIDIAのハードウェアエンコードが可能に

エンコード時に指定するエクスポーターに「H.265/HEVC (NVIDIA)」が追加され、nVIDIA製GPUでのハードウェアエンコードが可能となりました。

エクスポーターに「H.265/HEVC (NVIDIA)」が追加

これによりCPUではかなりの時間を要していた「h.265」のエンコードが大幅に短縮されます。

「intel製CPU」+「nVIDIA製GPU」を強く推奨

まず「Ryzen 9 4900HS」ではプレビュー表示時にハードウェアデコードが使用出来ない為、「4k 60p」動画をまともにプレビュー再生出来ません。CPU使用率はそこまで上がらないのですがコマ落ちが激しい状態です。

「Ryzen 9 4900HS」環境下では「ハードウェアデコードを使用する」設定が表示されない
「Full」設定でもCPU使用率は54%とそこまで高くないが、実際のプレビュー再生は厳しい

エクスポート時においても「h.264」のハードウェアエンコードが利用できず、「h.265」に至ってはGPUを使用しない通常のエクスポーター「H.265/HEVC」も使用出来ませんでした。nVIDIA製GPUを積んでいなければ実質「h.265」のエクスポートが不可となります。

「Core i7 10700k」では「h.264」エンコード時にハードウェアエンコードを利用可能
「Ryzen 9 4900HS」では「h.264」エンコード時にハードウェアエンコードが利用不可
「Ryzen 9 4900HS」で「H.265/HEVC」を実行するとエラーとなる。QSV必須?

この辺は今後バージョンアップで改善されるかもしれませんが、現状「Edius X Pro」を使用される方はintel製CPUを選んだほうが無難です。

「h.264」「h.265」のエンコード時間をテスト

最後に、「h.264」および「h.265」のエンコード時間を計測してみます。

h.264 4k 60p 動画のエンコード時間

次に「h.265」のエンコード時間を比較。「h.264」よりも重いフォーマットではありますが、こちらはGPUを使用可能で「GeForce RTX 3080」は実時間にかなり近いところまで短縮されています。また「Zephyrus G14」も「GeForce RTX 2060 Max-Q」の恩恵がここで受けられています。

nVIDIA GPUによるハードウェアエンコードの恩恵は大きい

ちと残念だったのは「GeForce GTX 1080」と「GeForce RTX 3080」で殆ど差が出なかった事でしょうか・・・「GeForce RTX 3080」もちっと短縮されて欲しかった・・・。GPU使用率を見ると全然働いてないように見えるのは気のせいでしょうか・・・?

「RTX3080」さんちゃんと働いてるんでしょうか?CUDAのみだとこんなもの?

2022/7/16 追記

コメントにて指摘頂きました。エンコード時の使用率はタスクマネージャのGPUタブから確認出来るとの事で、再度試してみましたところ、50~60%程の使用量となっていました。以下はH.264エンコード時の状況ですが、H.265でも似たような推移です。やはり100%は使用していないのでしょうか・・・?

PC環境は選ぶが軽快な動作と堅実な機能追加で初心者にもおすすめ

Ediusは昔から軽快な動作と安定性で定評があり、「Edius X Pro」であっても今回初回リリース版を使用していますがクラッシュ等はまだ発生しておらず、安定して動作しています。

ただ、PC環境を選ぶ事も事実で、少なくとも「intel製CPU」か「nVIDIA製GPU」どちらかは欲しいところなのが難点でしょうか。これらは今後のソフトウェアバージョンアップに期待します。

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GeForce RTX3080 導入につき自作PCを刷新

2020年9月、待ちに待った「nVidia」のGPU「Geforce RTX3080」が発売されました。が、どうも現PCのCPU「Core i7 6700k」では性能が低すぎて「RTX3080」の足を引っ張ってしまうとのことで、前回自作時から5年が経過したこともあり思い切って刷新する事としました。

一応、「高性能」「安定性」「静音性」あたりをバランスよく構成できたかと思いますんでこれから自作を考えている方の参考にでもなれば。

GPU : MSI GeForce RTX 3080 GAMING X TRIO 10G

消費電力が「340W (!)」もあり、補助電源は「8pin x 3 (!)」、ボード長も「323m (!)」もあります。今回はこのモンスターGPUを収める事を基準としてパーツを選択していく形となります^^;

補助電源端子は「8pin x 3」となんとも恐ろしい事に・・・。
上が「GTX1080」、下が「RTX3080」

電源 : Fractal Design Ion+ Platinum 860W

ファンは低負荷で停止させる設定とすることも可能ですが、実際使ってみると高負荷時でも十分静かでしたのでここは安定性を重視して常に回転させる設定としました。

860W、80Plus PlatinumなのでRTX3080でも余裕のハズ

細かいところですがPCI-E電源ケーブルが初めから3本同梱されていますので、補助電源対策もバッチリです。

ケース : Fractal Design Define 7

内部構造を大胆に変更可能なところがポイントで、内部の空間を確保しつつ、ストレージを大量に積むことも可能です。まぁその分やたらデカくて(L547 x W240 x H475 mm)、重い(13.49kg)のですが・・・。

RXT3080とケース前面との間に十分なスペースを確保
裏面にストレージを配置可能。隠れていますがケース下部カバー裏にも2台搭載しています

フロントパネルに「USB 2.0 x 2」「USB 3.2 gen1 x 2」「USB 3.2 gen2」が実装されており、アクセシビリティも良好です。

フロントパネルの各種IF端子仕様も今風

CPU : Intel Core i7 10700k

使用するアプリの都合上intelにせざるを得ない

CPUクーラー : Fractal Design Celsius+ S36 Dynamic

自作歴20年にして初の水冷

ポンプの音がブクブク聞こえるんじゃないかと想像していましたが、高負荷時でもほとんど何も聞こえません。それでいてしっかり冷えています。同じメーカーということもあり、ケースの「Define 7」との相性も抜群です。

ケースがあたかもコレを付ける想定で作られているようにも見える

マザーボード : Gigabyte Z490 VISION D (rev. 1.1)

クリエイター向けとの事で派手さはないが堅実な印象
「Thunderbolt3」端子がオンボードで2つ

メモリ : Crucial CT2K16G4DFD832A DDR4 PC4-25600 16GB x 2

メモリは素直に無難なやつを選びましょう

記憶媒体 : WD Blue SN550 NVMe SSD 1TB

NVMe 1TB で実売12,800円はかなりお買い得なのではないでしょうか

ちなみに「VISION D」のM2スロットには標準でサーマルガードが付いてますんで発熱に関してはあまり気にしなくてもよいかも。

マザーにサーマルガードが付いているので発熱の多いSSDでもおそらく大丈夫

ここからは直接的に必要なものではありませんが、筆者の環境上必要となった追加の部品について紹介していきます。

その他1 : Cable Matters Mini DisplayPort DisplayPort 変換ケーブル (0.9m)

筆者はPCの画面出力先をこれまで「4Kモニタ Eizo EV3237 (DisplayPort)」「4Kテレビ 49Z720X (HDMI)」「HTC Vive (HDMI)」としていましたが、「MSI GeForce RTX 3080 GAMING X TRIO 10G」は「HDMI」ポートが1つしかありません。

映像出力端子は「DisplayPort x 3」「HDMI x 1」。環境次第では変換アダプタ必須

その他2 : Club3D DisplayPort 1.4 to HDMI 2.0b HDR 変換ケーブル

結果としては「Mini DisplayPort DisplayPort 変換ケーブル」が問題なく動作しましたので不要となりましたが・・・。

「4Kテレビ 49Z720X (HDMI)」へ接続を行いましたが、「4k 60p」で問題なく動作しております。ちなみに本変換ケーブルで「HTC Vive」の「HDMI」端子に接続してみたところ、こちらも問題なく動作しました。「Oculus Rift」では動作しなかったというAmazonの書き込みもありましたのでご注意下さい。

その他3 : CableCreation 8K DisplayPort Cable 1.4 DP変換ケーブル (8K–2M)

その他4 : CoolerMaster 汎用ビデオカードホルダー CA-0005-KUH00

見づらいですがGPUの終端部をサポート。磁石付きでズレることもありません

その他5 : AINEX USB2.0 リアスロット 2ポート RS-002E

USB2.0なので基本付けっぱなしの低速デバイス等に利用

最新ゲームをプレイしてもほぼ無音、トラブルもなく一安心

全部ひっくるめて30万超えてしまいましたが、当初の目的であった「高性能」「安定性」「静音性」を十分に満たしたPCとなりました。メーカー製やBTOではなかなか難しいレベルのPCですが、これも自作の醍醐味と言えるのではないでしょうか。

ASUS ROG Zephyrus G14 手持ちのゲームをプレイ

サムネイルは「Detroit: Become Human」

テストしたゲームは下記となります。

  • Detroit: Become Human
  • DEATH STRANDING
  • Fallout 4
  • The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition
  • ソウルキャリバー6
  • ペルソナ4 ゴールデン

各種設定は

  • 解像度 : 1920 x 1080
  • フレームリミット : 60フレーム
  • グラフィック設定 : 最高 (そのゲームにおける最高設定)

録画はnVidiaの「ShadowPlay」を使用していますので実際より多少処理が重くなっていますが、いずれのゲームもほぼ60フレームを維持しており、非常に快適にプレイ出来ていると言えます。 筆者は「Fallout 4」のプレイ時間が500時間を超えていますが、これがノートPCで普通にプレイ出来るのは今更ながら新鮮さを感じます(笑)