長期出張の予定があり、出張先のホテルで軽いゲーム(ペルソナ4とか)したいなーという気持ちもあり、程よいノートPCないかな~といろいろ情報を集めていたのですが、その時ふと目に入ったのがこの「ASUS ROG Zephyrus G14 GA401IV」でした。
当初は下位スペックの「GA401IH-R7G1650W」を購入する予定だったのですが、納期が8月末と言われ出張が終わりそうな勢いでしたので、そんなに待てない! で、気が付いたら上位機種の「GA401IV-R9R2060G」をポチっていた次第です。結局コロナの影響で出張が無くなったのでなんとも言えない気分ですが・・・。
スペックは以下のようになっております。
- CPU : AMD Ryzen 9 4900HS
- メモリ : 16GB (DDR4-3200)
- 記憶媒体 : 512GB NVMe SSD (intel 660p)
- グラフィックス : nVidia RTX 2060 Max-Q
- ディスプレイ : 14インチ 1,920 × 1,080 120Hz
- 重量 : 1.65kg
お値段は 199,800円。スペックを考えると結構お安いのではないでしょうか。昔「Vaio Z」に36万くらい出したことを考えると・・・。
ノート向けとしては現状最高クラスのCPU「AMD Ryzen 9 4900HS」
現在筆者がメインで使用しているデスクトップは2015年に自作したもので、
CPUは当時としてはそれなりにハイエンドな「intel Core i7 6700k」ですが、
PassMarkのベンチマークによると、
なんとダブルスコア・・・技術の進歩って凄いですね><
筆者が動画編集に使用しているアプリケーション「Edius Pro 9.5」 にてH.264動画のエンコード時間を比較してみました。本アプリケーションはintel系CPUに備わるハードウェアエンコード支援機能「Quick Sync Video (QSV)」に対応しており、本機能を利用することでエンコード時間を劇的に短縮できます(その代わり、若干画質が犠牲になるようです)
さすがにハードウェアエンコードと比較すると厳しいかと思いますので、
- intel Core i7 6700k (Non QSV)
- intel Core i7 6700k (QSV)
- AMD Ryzen 9 4900HS
の3パターンで比較を行いました。「Vuze XR」で撮影した4k/60p動画を60秒にカット編集し、これをEdiusのプリセット設定「3840×2160 H.264/AVC 59.94p 125Mbps」にてエンコードした結果が下記の通り。
Passmarkのスコアほどの差が出なかったのは意外ですが「intel Core i7 6700k (Non QSV)」の154.44秒に対して、「AMD Ryzen 9 4900HS」は約2/3の105.62秒でエンコードが完了しました。「intel Core i7 6700k (QSV)」の92.49秒にはさすがに届きませんでしたが、それでもハードウェアエンコードにここまで迫るとは・・・恐るべしです。
ちなみに「Edius Pro」は次期バージョンの「X(10)」にてnVidia GPUのハードウェアエンコード支援を利用可能との事ですので、同GPUを積む「Zephyrus G14」はその恩恵を受けることができそうです。
最新のゲームも難なくこなせる、「nVidia RTX 2060 Max-Q」
本ノートPCはゲーム向けということもあり、dGPU「nVidia RTX 2060 Max-Q」を搭載しています。フルHDであれば数多くのゲームが最高設定で60fpsを維持してプレイ可能です。私が試してみた限り、「Fallout4」「DEATH STRANDING」「Detroit: Become Human」等、いかにも重そうなゲームがヌルヌルと快適にプレイ出来ております。「GTX 1650」搭載機種であってもそこそこのゲームが快適にプレイできるのではないでしょうか。
拡張性も最新ではないが必要十分
外部ポートも充実しています。モニターに向かって左側に「USB 3.1 Gen2 Type-C (Display Port 1.4 かつ Power Delivery対応)」「HDMI 2.0b」、右側に「USB 3.1 Gen2 Type-C」「USB 3.0 Type-A (x2)」が搭載されており、加えてBluetoothも使えるのでポートが足りないといった事は無いかと思います。
惜しむらくは「Thunderbolt 3」は未対応という点でしょうか。今手元にあるMacbook Proは2016年時点で実現していたことを考えるともう少し頑張ってほしかったところ。ただ、この点はCPUがRyzenである事も関係しているかもしれません。ここが気になるならintel系でしょうか。
持ち運び可能な重量「1.65kg」
ここまではゲーミングノートPCを探せば似たようなスペックのものはすぐ見つかるのですが、 今回筆者が購入に踏み切った最大の理由はこれらの性能を「1.65kg」に抑えた、という点です。 他を探してもおそらく2Kg前後のノートPCがほとんどかと。 これなら出張先に持って行ってホテルでゲーム、なんてことも十分可能ですね。
気になる点も・・・
これだけの性能をこのサイズに詰め込んだ事で、色々と犠牲になっている点もあります。
最も気になるのは発熱と騒音。Web閲覧程度であれば殆ど問題ありませんが、重量級のゲームをプレイすると特にキーボードの上部分が触っていられない位熱くなります。そしてそれを冷やそうと冷却ファンがとてつもない騒音を発します。廃熱部からの熱風も激アツとなっております><
細かい点ですが拡張端子(USB等)の位置も気になります。ワタシは右利きなのですが、USBポートが右サイドに集中しており、かつかなり手前に実装されている為、接続中のケーブル類がマウスを配置するであろう場所に干渉します。要はノートPCとマウスの間にある程度スペースが必要になる、という事です。
Webカメラ、SDカードスロットが無い為、必要な場合は別途購入する必要があります。ワタシは普段これらを使うことはあまりなく、必要であればより高性能のモノを使いたいので逆に無い方が良いのですが、標準装備を期待する方は注意です。
短所もあるが、それを補って余りある魅力的なノートPC
ノートPCとしてはモンスター級の性能を持ちながらも、それを引き出すには相応の犠牲が伴う、なんとも言えないジレンマを抱えたマシンではありますが、ワタシはASUSのこういうチャレンジングな精神は好きです。